2010-08-08

クリスタルアイスの仮面 第2話「運命の鍵 1」



ミドリは大酢スケートセンターの廊下に貼られた一枚のポスターに釘づけになっていた。

1978 PIW.jpg


「日本初の本格的アイスショー、“ビバ!びば!アイスショー”
 うわー、素敵!楽しそう。面白そう。見てみたいなぁ。
 …でも、とても母さんには言えない。
 ここへ時々滑りに来る、それだけで精一杯だもの。でも…」



しばらくポスターの前で立ち尽くすミドリの前に一人の少女が現れた。





あらアナタ、そのアイスショー見に行きたいの?
私チケット持ってるわよ。
パパに言えばいくらでもチケット手に入るしぃ。



「!!…ください!その券、私に!!」


「何よぉ~いきなり。図々しい子ねぇ。むかっ(怒り)

・・・ひらめき
(この子最近ちょっとばかりジャンプが跳べるからっていい気になってる子よね。
 そうだわ、フフフ…)
「ちょっとアナタ、付いてきなさい。いい所へ連れてってあげる。」



「うわー、なんだかわからないけど嬉しいー。」






「公園… ここ、池が凍ってる。」



「アナタ、ここで滑ってみてくれる?
 リンクがお客さんでいっぱいな時にここで滑れたらいいんだけど
 氷の状態がわからないでしょ?
 ちょっと感触を試してもらいたいのよ。
 2時間滑ってくれたらあのアイスショーのチケットあげてもいいわ。」



「本当に?2時間滑るだけでチケットくれるの!?」



「ええ、ただし休みは無しよ。
 2時間ぶっ通しで滑り続けるの。この下駄スケートでね。」



「下駄… スケート靴でしか滑ったことないけど…
 私やります!滑るの大好きだもの!!」



(クッ・・・なんて子なの?
 まぁいいわ。どうせ途中で音を上げるにきまって)
 …ってもう滑ってるし!!どんっ(衝撃)



「おいおい、あの小さい子スゲーだがや」

「あんな下駄でコマみたいに回ってるだがや」

ガヤガヤダガヤ…



(フン、そのうち足にきてフラフラになって泣き出すにきまってるわよ。)





 
「あと5分で約束の2時間… 
 約束よ。滑りきったらチケットちょうだいね!」 ハァハァ



(クッ…ここまでやるとは思わなかったわ)
「わかったわ。じゃ、残り5分はずっとスピンよ。出来るかしら?」



「はい!スピン大好き!」


ぐるぐるぐるぐる~~~




もうすぐ起きる悲劇が待っているとも知らずにミドリは回り続ける…!




(つづく)


この物語はフィクションです。 
実在の人物、地名、団体名等と似てる気がしても気のせいです。



連載はじめます、夏。
第1話「運命の出会い」
第2話「運命の鍵 1」
第3話「運命の鍵 2」
第4話「運命の扉 1」
第5話「運命の扉 2」
第6話「千の技を持つ少女」
第7話「見えない翼 1」
第8話「見えない翼 2」
第9話「きっかけ 1」
第10話「きっかけ 2」
第11話「きっかけ 3」
第12話「炎の階段 1」
第13話「炎の階段 2」
第14話「試練 1」
第15話「試練 2」
第16話「氷上あらし 1」
第17話「氷上あらし 2」
第18話「氷上あらし 3」
第19話「氷上あらし 4」
第20話「試練 番外編」



1 件のコメント :
  1. これは、「椿姫」のチケットを手に入れるために…
    再び、気のせいっすねっ!(汗
    気のせいっす!!!

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