ブログを始めて一ヵ月半、勢いで書いちゃう事もあるけど本当に細かい部分は未だよくわからないままテキトーにやってます。
題材を考えたり画像を探して組み合わせたり編集したり・・・これって動画制作と似てるなぁと感じることもしばしば。
てことは毎回動画作ってるようなもんか!?
・・・てなことはさておき、
このブログを始めてからの初となる
新作動画がついに完成しました!


去年の夏から暮れにかけてみどりジャンプ動画(イーグル集含む)をいくつか制作したのですが、唯一手付かずになっていた動画がひとつ・・・
- '80-'81 コンビネーションジャンプ集
- 2-3 コンビネーションジャンプ集
- 3-3 コンビネーションジャンプ集
- ダブルアクセル&コンビネーションジャンプ集
- トリプルアクセル&コンビネーションジャンプ集
(順不同、これから徐々に記事にします)
- スプレッドイーグル集
これらの動画はジャンプの種類が決まっているので比較的すんなりまとめられたのですが、手付かずだったその動画というのは「ジャンプの入り方・繋ぎ・ポジション」を集めた動画。口で言ってもよくわからない、まとめようとしてもどうまとめていいものかわからない・・・
いつかは仕上げたいと思いながらも悩んでいて長い間放置していたところに、じゅんじゅん記事にコメントいただいたみどろ様・・・

動画の中で有香ちゃんがやっていた技の話からヴィット様の得意技を教えていただいて、その流れでご相談を持ちかけてみたのです。
もうお一方、ありしあ様にも英文等のアドバイスをいただきました。
そうしたらあーら不思議、少しアドバイスをいただいたらあんなに悩んでたのがウソみたいにトントントン(♪与作~)とまとまってきて、今まではひとり悶々と孤独な動画制作作業だったのが、皆様のお力も借りながら、なんとか完成にこぎつけたという次第であります。
(この場をお借りしましてみどろ様ありしあ様本当にありがとうございました)
というわけで、その夏の新作動画をご覧ください。ポチっとな。
Midori Ito Various Entrance to A Jump
いかがでしたか。
「トリプルアクセルー!」
「トリプルトリプルのこんびねぃしょんだぁー!!」
という派手な技ではありませんが、「あ、やってたやってたこういうジャンプ」と思い出された方も多いのではないでしょうか。
ボイタノの片手をあげるタノジャンプも物凄い切れ味なのですが、みどりのはポジションが実に多彩ですね。

ではここで動画の流れをおさらい。
技の正式名称(専門用語)は詳しくわからないので見たまんまで。
1.はルッツを跳ぶかのような体勢でカウンターから入ってきます。
わかりやすいように図解で見ていきましょう。
右は普通の助走で跳んでいるダブルアクセル。説明文はすべて左の画像に対してのものです。
左足アウトエッジで滑り込んでくる動作がまるでこれからルッツを跳ぶかのようです。 ![]()
体をひねりかけてます。 ![]()
左足はまだ前を向いたまま、上半身は横を向いてすでにジャンプを跳ぶ構えになりつつあります。 ![]()
左足エッジ方向が横になってます。くるっと180度回転させる途中。 ![]()
もう踏み切りの体勢に入ってますね。
踏み切る直前。瞬時にエッジの方向を180度変えました。 ![]()
滑ってきたその左足で踏み込みます!
踏み切りの瞬間。 ![]()
以前、「遠心力を使って右足を空中で素早く引きつける、陸上の走り高跳びの跳躍動作を氷上で行っている」と筑波大学運動生理学研究室が分析していました。
空中で腰に手をあてながら回転。時間にして0.45秒。(89年の分析) ![]()
ランディングも流れるように滑らか。 ![]()
普通のアクセルジャンプが右足で助走してきてジャンプの瞬間左足で踏み切るのに対し、左の画像はジャンプを踏み切る左足で滑ってきて、その足で180度方向転換して踏み切って空中で手を腰にあてて2回転半回って着氷してるわけです!!
しかも、踏み切りの瞬間は走り高跳びで、着氷するまでが走り幅跳び!!
なんという身体能力!!
宇宙人としかいいようがない!!
ここのルッツジャンプの説明には
ルッツジャンプは、ISU(国際スケート連盟)がジャンプ要素として認めている6種類のジャンプの中で唯一、「助走のときに体にかかっている回転の力の方向」と「空中での回転方向」が逆になるジャンプである(これをカウンタージャンプという)。そのためルッツジャンプは、6種類のジャンプの中で2番目に難易度が高いとされており、基礎点もアクセルジャンプに次いで2番目に高く設定されている。
とある。
てことは・・・これ、アクセルッツジャンプっていうみどりオリジナル技として認定されてもいいんじゃないの?どんだけの難易度!?
他にコレやってる選手知らないからそう思うけど。
0:56からの映像でもやってますが、2Aを跳ぶ時は大体飛ぶ直前に両手をあげるんです。
「さぁーいくよ!」って感じで。助走で構えて跳ぶって意味じゃなく、「2A跳ぶよ」っていう合図みたいなもん。これが好きだったなぁ。
ここで補足を。
これらの映像の7、8割くらいはSPのものです。
当時のSPのルールはステップからのダブル、そのシーズンに決められた種類のダブルジャンプを含むコンビネーションを跳ばなくてはならない、といったものでした。
「なんでダブルジャンプばっかりなの?」と思われたかもしれませんが、この動画はあくまでも入りや繋ぎポジションを見てもらうためのものですから。
そういった制約の中でもより高難度なものを取り入れていたみどり。
旧採点ではこういった部分がどれほど得点に反映されていたのでしょうか。
なんといっても編集中に今更ながら驚いたのが 助走がない!
両手を下げた2T、両手を上げた2Loなどはフリーでの演技。
流れの中でステップの一部として跳んでますね。
5種類6種類のトリプルは当たり前のみどりなので、ダブルは繋ぎ・ステップとして取り入れていたのでしょう。びっくりです。
アルベールビル五輪のOP(SP)、3Lz-2Tを跳ぶ予定がまさかの3Lz転倒、当時は「みどり金メダルに赤信号」といった感じで転倒シーンばかりが流されていましたが、実はその転倒直後に2Tを跳んでいます。
「緑の日々」モンタージュの中にもそのシーンは入ってますが、転倒直後ですよ。
「失敗は許されないOPでコケちゃった・・・」、普通ならその時点で精神的にガクッときますよ。当然転んだので肉体的にも痛い。
でもそこからムクッと起き上がるのと同時に2T跳んじゃう!!
スケーターとしての本能ですね。体が勝手に動いてしまったというか。
まあとにかくいろんな事やってます。
最近の選手でこういう繋ぎやポジションでここまで跳んでる選手、ちょっと思いつかないですねぇ。
タノジャンプを取り入れてるアダム・リッポンが変形のポジションで跳んではいますが、これについてはタノジャンプ動画記事の時に書きます。
今の採点方式だと加点すごいでしょうね。
改めて伊藤みどりの偉大さを再確認した次第であります。
動画の最後、音と動きがうまく合ったのは偶然の産物。
動画を作っていくうちに時々こういう事があるのは実に楽しいものです。

2010年8月31日追記
当ブログにもよくお越しいただいて、この動画制作にもご協力いただいたみどろ様が動画宮殿Fでこの動画に関する「夏の終わりの清涼動画」という記事を書いてくれました。
作者である私は私の視点でしか記事を書けない。
といったわけで、外から見た目線で、しかしとても熱く鋭い着眼点で素晴らしい記事に仕上げていただきました。
宮殿に新しい記事が出るのは春以来ですね。復活記事に関われて光栄に思います。
そして今日、このみどり記事と関連したタノジャンプの存在価値という記事をアップしました。
夏の終わりの清涼動画(動画宮殿F)とタノジャンプ記事、ぜひこの記事と合わせてご覧ください。
来たね来たね~みどり♪
返信削除アクセルルッツジャンプ、コレ好きです。
確かトリノの時、スルツカヤも滑ってきた左足を180度方向転換させて踏み切る2A飛びましたね。(・・・技の名前が長い!)この2Aかっこいいですよね。
みどりの演技の中には、流れの中で軽々と飛んでしまうダブルジャンプ多いですよね。本当にサラッと飛んでしまう。それも手のポジションといいジャンプへの入り方といい、実にバリエーション豊富。
しかも、着氷後すぐにステップを踏むっていうのは、着氷が確実でないと難しいことで、それをいとも簡単に(見える)やってしまう恐るべきみどり。
確かに、今のルールに当てはめたらどんだけGOEの加点つくのさって感じですね。
でもそれよりも、20年以上経っても色褪せない演技を残してくれたみどりに感謝です。
またこの動画見ると、大技だけがスケートの素晴らしさじゃないってことを、3Aという大技でスケートの新しい素晴らしさを教えてくれたみどりが改めて教えてくれているのが実に味わい深いところであります。
あー、みどりの魅力ってどこまで続くんでしょうかね。何度見ても新鮮なんですよね、彼女のスケートって。
��みやすけ様
返信削除スルを忘れてました!
というわけで急遽トリノのSP「死の舞踏」をさっき見てみました。やってるやってる!
有香ちゃんの解説。
「テイクオフの足に乗ってそこからスリーターンをして跳ぶ」
・・・わかりやすく「アクセルッツジャンプ」でいいじゃん。ねぇ?
スルツカヤはシニアに出てきた頃は「ロシアの伊藤みどり」と言われてました。
と昔の演技の解説の中で話してたので、どこでそう呼ばれてたのかは知りませんが。
セベスチェンとかジャンプが得意な選手は「○○の伊藤みどり」と言われてしまいますね。
この動画はジャンプの入りも含めてその部分だけを切り取ったものですが、演技全体の中で見ると本当にサラリと軽く跳んでいるんです。
呼吸をするかのように。
あんまり簡単そうに跳んでるんで当時はそんなにすごいことやってるなんて意識して見てなかったかもしれない。
3Aも3-3ももちろんスゴイ!凄さがわかりやすい。
だけどこういう技のみどりこそが「みどりの本質」なのかなって思えます。
1000年にひとり(by 稔)なのかな、やっぱり。
新作・みどり。満腹の全部メイン料理のようです。♪
返信削除��ダブルは繋ぎ・ステップとして取り入れていたのでしょう。びっくりです。
はぁ…改めて、改めて。そして勉強させてもらいます。「アクセルッツジャンプ」に決めましょう。いつかサラリッっとこの技を決めてくる選手がいるのか?また楽しみ一つです。
��あんドーナツ様
返信削除そう言っていただけると作った甲斐がありましたよ^^
本当にこの動画が完成に至って日の目を見られたのはみどろ様ありしあ様、そして普段やりとりさせていただいてる皆様のおかげだと思ってます。
みどりは確かにスゴイ選手。唯一無二。
だけど、やはりこんな風にサラリと跳んでくれる選手をまた見てみたいものだなぁ、って思っちゃいますね。
私が生きている間に早く見せておくれ、ゴホゴホ。
あの跳び方は「アクセルッツジャンプ」って事にしましょう!
ここでだけ、ねw
突然の書き込みすみません。
返信削除動画宮殿Fから飛んで来ました。
みどりさんのルッツ風アクセル、本当に好きなのでこの動画見ていると鼻血が出そうです(笑)
素敵な動画をありがとうございます。
クリスタルアイスの仮面の続編も、楽しみにしています。こういうの好きなので。
質問があるのですが宜しいでしょうか?
動画で使われている音楽のタイトル、もし宜しければ教えて下さい。
長々と失礼いたしました。
��ひなたぼっこ様
返信削除ようこそいらっしゃいませ!
鼻血が出そうなそのルッツ風アクセルの図解はいかかだったでしょう。
こうやって細かく見ていくと、改めてこの人は人間を超越していたんだなと感じます。
さて、バックに使用した音楽ですが、これはアトランタ五輪のテーマ曲でもあったジョン・ウィリアムズ作曲「サモン・ザ・ヒーロー」という曲です。
そう知ってからまた聴いてみると「ジュラシック・パーク」のようでもあり「E.T.」のようでもあり「インディ・ジョーンズ」のようにも聴こえるかもしれませんw
以前作ったジャンプ動画のように「ジャンプの種類で動画を分けてタイトルを付ける」といった事がこの動画ではできなかったので、勢いで一気にガンガンガンとジャンプを跳んでいるところを見てもらうためには起承転結の少ない勇ましい感じの曲にしたいと考えていたんです。
イメージと曲の長さが合うものを探していたところにこれが耳に止まって、この曲で作ってみたところイメージどおりのいい感じに仕上がったかな、といったところです。
クリスタルアイスの仮面(略してクリかめ)も喜んでいただけて嬉しく思います。
これからもガンガン遊びにいらしてください^^お待ちしております。
ありがとうございました。
お待たせしました!
返信削除終わりましたね~長い夏が<アレ?そういう視点?w
RQ様も動画作成、お疲れさまでした。
好きなこと言わせていただいて失礼しました。
これで心おきなくシーズンinへっ!
今年もどんなドラマが待っているか…。
また一緒に楽しみたいですっ。
よろしく~(^O^)/
��みどろ様
返信削除おお、ここでやっとみどろ様ご登場でございますよ!
みどろ様には編集前の「動画を繋いで適当に音付けただけ」のところから見てもらって、アドバイスをいただきながら無駄なものを排除して徐々にこういう形になっていきましたからねぇ。
いつもだいたいああいう感じで動画作ってるんですよ。
製作過程を一緒に見てきて記事まで書いていただきましたから、やっぱり一緒に作り上げた動画なんですよ。
ありがとうございます&お疲れ様でした。
素敵な夏の思い出になりましたね。
もう秋・・・なんですかね。まだまだ残暑は厳しいざんしょ?
・・・・・
みどりちゃんは今年も解説復帰してくれないのかな?
みんな待ってるんだよ!
それにしても今でもこんなにアドレナリン放出させてくれるみどりって本当にスゴイわ。世界遺産よ!!
RQさまこんにちは~♪
返信削除コメントしようと思いつつ、FOIで壊れているうちに、すっかり遅くなってしまいました(笑)。
なんだか、今回はこちらでも、宮殿でも名前を出していただいてしまって、恐縮です。私、好き勝手言っただけで、何もしてないのに(汗)。
しかも宮殿読者の方は語学堪能な方が多いのでお恥ずかしや~。でも、こんな素敵な動画作成に、少しでも関われて、光栄です♪
話もどして、みどりさん。
私、あのステップの一部みたいな2Tが大好きで。
あの頃、全然わかっていなかったので、「こんな素敵なのに他の人は何でやらないのかな~」なんて思って見てました。
無知ですね~(笑)。簡単にできたら、皆やってるはずじゃん!でも、それだけ、あまりにも普通にさりげなく、簡単そうにやっちゃってたんですよね。みどりさん。
ありごとうございます!!
返信削除曲名分かってスッキリしました!
サモン・ザ・ヒーローもいい曲ですね。
尺も本当にぴったしですね。
ちょくちょく拝見させていただきますので、これからも宜しく御願い致します。
��ありしあ様
返信削除お待ちしておりました!
FOI、とても楽しまれた様子が伺えて喜びがこちらにも伝わりました。
生観戦はTV画面とはまた違って場の空気感がたまりませんねぇ。
大ちゃん生マンボ初お披露目が見られてよかったですねぇ。
動画制作中にはお世話になりました。
私、同じ事や細かいところ何度かしつこく聞いちゃって申し訳ありませんでした。
でもそのおかげでよい作品に仕上がったのではないかと思ってますよ。
改めてありがとうございました。
今頃見て「これ、ステップだよなぁ・・・どう見ても」って感じで自然にさりげなく跳んでますねぇ。
手を下げた2Tなんかはこれだけたくさん並べても地味かなぁ、なんて当初は思ってたんです。
とんでもなかった!!
3Aや3-3の動画じゃなくても凄さを再認識できる、そんな動画になったかな。
��ひなたぼっこ様
返信削除「曲の尺がぴったり」なのではなく、「尺に合わせて編集した」のです。
つまり、
ある程度必要な動画を残す
→ 残した動画の時間より若干短めの曲、またはそれに近い長さでイメージにあった曲を探す(この作業が一番大変)
→ いくつか候補曲が決まったら音を動画に当てはめてみる
→ 「コレだ!」という曲に決定したらその音楽に合わせて部分的に動画を削る
→ 動画全体の仕上がり、イメージを考えて部分的に動画を重ねたり、アクセントとしてスピンをしてる場面なんかを入れる
→ 音楽と動きが合いそうなところが出てきたらできるだけ合わせてみる
→ 動画の〆はできるだけ大事にしたい
まぁ、これはあくまでも私の考え方・やり方なのですが、どんな動画でも愛情なくしては作れない、それだけは拘ってますね。
こんなところで熱く語ってしまいました。
これに懲りずにまた遊びに来てください^^