2010-11-19

クリスタルアイスの仮面 第14話「試練 1」



 ジュニア選手権でのミドリの活躍は大きな話題を呼び、
 天才少女ミドリの名は
 あっという間に国内はおろか世界に知れ渡ることとなった。

 ミドリの勢いは留まる事を知らない。
 翌年の世界ジュニア選手権、

 12才にして
 女子初の3回転3回転のコンビネーションジャンプを成功させる。


82 Jr.Worlds 女子初3T-3T.avi.GIF


 小さな試合、エキシビション、
 話題の中心は常にミドリに集まっていた。


(ナレーション 来宮良子)





うーん、
シニアの上位の選手もあの子の前ではすっかり脇役だ。
いくらあの子に底知れない才能と将来性があるとはいえ、
このままではイカンな…





 ミドリは中学生になっていた。
 急激な成長期に入り、
 棒切れのように細かった体は徐々に丸みを帯びてきた。






ミドリ…
あなたさっき何か食べなかった?




「え… 何も。」



「そう…
 じゃ、その口の周りについてる甘い匂いのする黒いものは何かしら?」



「やばっ!バレた!」  ピューッダッシュ(走り出すさま)






もう、しょうがない子ねぇ…
こんな調子じゃ来年のサラエボオリンピック選考会、
うかうかしてられないわね。





「だってお腹すくんだもん。
 普段我慢してると余計食べたくなるんだもん。
 育ち盛りなんだもん。」 モグモグモグ







やあ、
おいしそうなチョコレートだねぇ。
僕にもひとつくれないかい?




「ぎゃっ!左脳さん、どこから沸いて出てきたんですか!?
 私のチョコ狙ってる時間があったら
 アイスショーの練習でもしてたらどうですか。」  プンプン



「ははは、練習サボってる君に言われるとは思わなかったよ。
 久しぶりだね、チビちゃん。
 ちょっと見ないうちに横に成長したんじゃないか?
 チビちゃんじゃなくてダルマちゃんかな。ははは。」



むかっ(怒り)からかいにきたんなら帰ってください!
 私練習がありますから。」



「おや、練習をサボってたんじゃなかったのかい?」



「むぐぐぐ… と、とにかく帰ってください!!」

(くっそー、あんなやつに嫌味言われないようにもっと頑張るんだから!!)






(チビちゃん… 君はまだまだこれからだ、しっかりやれよ。)



(つづく)




この物語はフィクションです。 
実在の人物、地名、団体名等と似てる気がしても気のせいです。



連載はじめます、夏。
第1話「運命の出会い」
第2話「運命の鍵 1」
第3話「運命の鍵 2」
第4話「運命の扉 1」
第5話「運命の扉 2」
第6話「千の技を持つ少女」
第7話「見えない翼 1」
第8話「見えない翼 2」
第9話「きっかけ 1」
第10話「きっかけ 2」
第11話「きっかけ 3」
第12話「炎の階段 1」
第13話「炎の階段 2」
第14話「試練 1」
第15話「試練 2」
第16話「氷上あらし 1」
第17話「氷上あらし 2」
第18話「氷上あらし 3」
第19話「氷上あらし 4」
第20話「試練 番外編」



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