
2015年世界選手権記事
アイスダンス/ペア 女子 男子 エキシビション
総括1(男子 他) 総括2(女子) 男子フリー・キスクラ二元中継
総括2(女子)続編 NumberWeb記事について補足
タイムスケジュール│figure skating memo
オンラインリザルト
世界選手権 日程・結果|フィギュアスケート|スポーツナビ
ISU WORLD FIGURE SKATING CHAMPIONSHIPS® 2015
ISU World Figure Skating Championships - ISU
世界フィギュアスケート選手権2015 - フジテレビ
大会情報|キヤノン・ワールドフィギュアスケートウェブ
ISU Figure Skating Facebook Page
ISU Figure Skating Instagram Page
ISU Skating - YouTube
ISU Skating Channel
2015年上海世界選手権が無事閉幕しました。
このあと国別対抗戦が残っていますが、とりあえず今シーズンも含めての総括(っぽいもの)をここに書き記していきます。
- ISU世界フィギュアスケート選手権2015 女子シングル総括コラム : コラム | J SPORTS
- 大会レポート 女子シングル|キヤノン・ワールドフィギュアスケートウェブ
- 宇野、佳菜子を襲った「意外なワナ」|コラム|フィギュアスケート|スポーツナビ
- 村上佳菜子も苦しめた。フィギュア・ルール変更の影響|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva|Other
女子シングル 新しい時代への幕開け
女子選手で6人目のトリプルアクセル成功 トゥクタミシェワ
今回の2015年世界選手権SPでロシアのトゥクタミシェワがSPでトリプルアクセルを成功させました。
この快挙を日本のマスコミはあまり大きく扱っていないようで残念でした。
伊藤みどり、浅田真央といった先駆者のコメントはどこも取っていなかったのでしょうか。私の知る限りでは見当たりませんでしたが。
東スポだからアレなんですけど、なんとも情けない・・・
日本のマスコミは『日本人選手が勝てば日本の手柄』的報道が目について、これなんかは特にわかりやすい例ですよね。
伊藤みどりという偉大なパイオニアを間近で見ていた中野友加里が触発されて、さらに山田門下生の浅田真央が引き継いで、という山田組の系譜。
浅田真央がずっとこだわり続けて取り入れてきたからこその今じゃないですか。彼女から道が繋がって真央からリーザへと橋が架けられたのでしょう?なぜ「真央ピンチ」みたいな意地悪な方向に持っていくかなぁ。
真央ちゃんの場合はミドルティーン以降跳び方(フォーム)が徐々に変わってしまってそれをまた修正して跳べるようにしてきた、年齢によって体型が変化してゆく女子がこれだけ長い年月跳び続けることがどれだけ大変なことか。最大級の敬意をはらってしかるべきなんですよ。
リーザが3Aを決めてきたということとは関係なく、ルール改正の元で行われた今シーズンの女子を見ていても真央ちゃんが復帰するには茨の道かと思われます。
いろいろな噂や憶測記事も目にしましたが、すでに今年のスケジュールが決まっているTHE ICEの記者会見で何か発表されるのかもしれませんね。
納得のいくスッキリとした形で決断できるといいのですが。
リーザが3Aを決めてきたということとは関係なく、ルール改正の元で行われた今シーズンの女子を見ていても真央ちゃんが復帰するには茨の道かと思われます。
いろいろな噂や憶測記事も目にしましたが、すでに今年のスケジュールが決まっているTHE ICEの記者会見で何か発表されるのかもしれませんね。
納得のいくスッキリとした形で決断できるといいのですが。
トリプルアクセルだけではないトゥクタミシェワの成し得た大きな価値
トリプルアクセルを冒頭に持ってくるのは定石でしょうが、ここから凄かったのがその後にではなく後半に3-3を持ってきたこと。
3Aの成功率はまだ半々だったそうですが、トップクラスの女子がSPで3-3を入れるのはもはや必須になってきているとはいえ後半に3-3を跳ぶリスクは大きいですよね。

頼もしいじゃないですか。言ってることが同門ミーシン組の宇宙人のお兄さんみたいです。
ひとつの成功は次の扉を開くんです。スポーツなんだからどこの国の選手だからどうだとかってことじゃないんですよ。全体のレベルの底上げが競技の進化に繋がっていくんです。
成長期に伴う大スランプを乗り越えてのチャレンジと成功は多くの女子選手の希望と目標になったはずです。
すぐに他の女子がトリプルアクセルを習得して試合に入れてくるレベルにまでなるかというとまだそこまでは難しいとは思いますが、予想に反してすぐにそういう日がやってくるかもしれないし、皆が切磋琢磨して技術が向上・進化してゆくのを楽しみにしたいですね。
Numberの女子について書かれた記事について
田村明子さんが書かれたこの記事、全体としては良いものではありましたが、最初の方に書かれてあるこの文章には間違いが見られます。
こちらの記事に書かれてある
という部分ですが、
女子選手がSPでトリプルアクセルを成功させたのは『伊藤みどりと浅田真央、そしてトゥクタミシェワのみ』という記載は誤っています。
1991年スケートアメリカ オリジナルプログラム(SP)
トーニャ・ハーディング 3A-2T
2003年四大陸選手権SP 中野友加里 3A-2T
女子選手がトリプルアクセルをSPで成功させたのは'91スケートアメリカでのトーニャ・ハーディングの3A-2Tが初で、中野友加里さんも'03四大陸選手権SPで3A-2Tを成功させています。
ハーディングのSPでの成功は伊藤みどりさんよりも先なのです。東日本選手権のOPでみどりが3A-2Tを成功させていますが、ハーディングの出場した国際大会であるスケアメも'91年10月開催、スケアメの方が一足先だったようです。
スポーツ専門として信頼も厚いNumberさん・ライターの田村明子さんがこのような内容で書かれたのを見れば読んだ人はそのまま受け取って信用してしまいます。
「過去6人の3A成功者のうちSPでも成功させたのはわずか3人」どころか「6人中の5人」ですよ。最初の成功者すら含まれていない。大きな間違いじゃないですか。この内容は承服できません。
Numberさんには速やかに記事内容を訂正していただきたいです。
クレーマーみたいになるんじゃないかと躊躇したんですが、このような一介の弱小ブログだけで書いていたところで見てもらえる人は限られているし、誤った内容をフィギュアスケートファンが鵜呑みにするのはあんまりだと思いましたので、ソースとなる動画も添えてNumberさんのFacebookにコメントさせてもらいました。
これで修正されずに間違ったままだったら残念ですがしょうがないですね。スポーツ専門のところではこのような大きなミスは防いでもらいたかったです。
この記事を見てもらっている皆さんで上記の動画をご覧になって判断されてください。
トリプルアクセルについては昨年の7月に書いたこちらの記事も参考に
こちらは先程の'91年スケアメOPでハーディングが跳んだ3A-2Tとみどりの'91年ラリック杯フリーでの3A-2Tを比較した動画。
いつ見てもそう思うのだけど、ハーディングの3Aってなんでこんな滅茶苦茶な軸で跳んで降りられるのだろうか。みどりが宇宙人規模の規格外ならハーディングはヤンキー娘の基本度外視火事場の馬鹿力的規格外みたいなもんか。
ゆかりんの方はお客さんがこの技がどんだけ凄いのか何も把握できていないのかな。静かすぎる・・・すんごい快挙なんですよ!!!
ゆかりんが演技を終えた直後、気がつきましたか?2:44で観客席で拍手をしているのはまだ現役アイスダンス選手だったミヤケンですよ。今とあんまり変わってないな。
城田女史の親戚のおばちゃんお茶の間解説w
宮原知子 初出場で2位の快挙
今大会、女子はロシア勢の独占もありかとの前評判でしたが、蓋を開けてみればポゴリラヤが大不調、ラジオノワの発熱によるらしからぬ演技。
そんな中、完璧とまではいかなくてもほぼ自分の演技で滑りきった宮原知子が世界選手権初出場にして2位。ご立派!あっぱれ!!

さとちゃんの銀メダルを首にかけてもらったヤマトコーチの嬉しそうで誇らしげな顔。
このブログ記事にも書かれていますが、今年に入ってから四大陸選手権前に足を痛めてしまいました。
地道にコツコツと努力を重ねてきた弟子の姿を普段見ているだけに、感慨もひとしおでしょう。
2年前の世界ジュニア選手権、彼は愛弟子の頑張りと結果が相反するものとなっていた現状に勇気を持ってこのようなことを書きました。
書かれてある内容はスケート連盟強化部に話した上でアップしているとのことでしたが、関係者がここまでのことを言うのは大変なことであろうという予測はつきます。
ところが、記事についた膨大なコメントの中には「こんな不可解な判定が続くようならもうソチでスケートを見るのはやめる」などというまったく筋違いなものもありました。
怒りの対象が違うところにある人がこれからの選手(さとちゃん)を育てているコーチ(ヤマト)にそれを言うのはまったくの場違いであり筋違いというものです。
あの時のヤマトは予想を遥かに超える反響の大きさとともに別のものも抱えてしまったようで気の毒でした。
あれから二年。もう二年なのか長かった二年なのか。
ソチ五輪には残念ながら出られなかったけど、小さな弟子が大きく羽ばたいて恩返しをしてくれました。
東北出身の彼が京都でコーチをするようになるとは思っていなかったけど、世界選手権銀メダリストを育てるまでのコーチになるなんてね・・・あの金髪モヒカンがねw
彼を育ててくれた長久保先生も本郷理華選手を見ている立場とはいえ喜んでくれたんじゃないかな。
大学時代は稔コーチの家で居候させてもらってたんですよ。(ていうことはさとちゃんは孫弟子みたいなもんかな)
長年見続けるとこういう楽しみ方もできるんですよ。あの時「ソチ五輪でもうフィギュアは見ない」なんて言ってた人はやっぱり見てないのかな。(気持ちが入ってないとしても)まだ見ているのであれば別の楽しめる部分を見つけてこれからもこの競技を見ていきましょうよ。ね。
タノジャンプの存在価値 2014-2015
昨年末のジュニアグランプリファイナルの頃もそうだったのですが、3月の世界ジュニア選手権の時にタノジャンプ検索で当ブログのこの記事に多くの方が訪問されたようです。
ジュニアグランプリファイナル女子記事の中でも書きましたが再度ここで触れさせてもらいます。

「タノジャンプの存在価値」記事を書いたのはこのブログを始めたばかりの約5年前。
この頃はまだ(それ以前も含めて)手を挙げてジャンプを跳ぶ選手は数える程しかいませんでした。
「簡単そうに見えてそれほど取り入れる選手がいないのは簡単じゃないから」って書いていたのが、今ではタノジャンプが流行しているかのような勢い。
すべて(またはほとんど)のジャンプで手を挙げているまでになってしまうとプログラムのバランスといった観点からすればやはりやりすぎ感は否めません。
「これを入れるとお料理の味が引き締まって美味しいよ」と言われてやってはみたものの何度もそれを入れてしまっては見た目の盛り付けも味も必要以上にクドくなってすぐに満腹になってしまいます。
見た目が華やかで全体を隙間なく派手な色で塗り固めたお値段が高い絵画よりも、詰め込みすぎない程よい均整のとれたそれほど高くはない絵画のほうが落ち着いて鑑賞できます。
コーチがそれを指導しないのであれば加点狙いなのかもしれませんが、点数はもらえても「その演技が心に残るか、心に響くか」といった点では疑問が残ります。
「あ、タノった。またタノった!まだタノるのかよ!」
ってなところばっかり気になってしまうようではバランスが取れた演技とは思えませんし、他の要素はしっかりこなしていてもそちらばかりに気を取られてしまうのは損をしているようにも思えます。
いずれタノジャンプの回数制限が導入される日もくるのでしょうか。そんなことよりも多用している選手たち自身が『演技には全体の配分・バランスも大事なんだ』っていうことに気付いてもらいたいものです。磨くべきところはそこではないでしょう、と。
ただ、これだけは声を大にして言っておきたいのですが、『タノジャンプ=みっともない、小細工』などと勘違いしてもらいたくないのです。
バランスが大事なのです。ポイントを抑えたここぞ!という時に取り入れるタノジャンプはプログラムをキリッと引き立たせます。
空中姿勢も美しくあってほしいですね。腕をピンと伸ばしたタノジャンプが私は好きです。さらに難易度高いですけどね。
早い話、元祖のタノ様のタノルッツ見れば目からウロコがぽろっと落ちますわよってことで。
タノジャンプについては昨年の7月に書いたこちらの記事も参考にご覧下さい。
国別対抗戦も記事にします
これまではお祭り的色合いが濃い国別対抗戦でした。2年前の大会はソチ五輪で新しく導入される国別チーム戦の前哨戦といいながらもルールは違っていて、選手たちもその違いをよく把握できていませんでした。
ソチ五輪が終わってから初めての国別対抗戦、平昌五輪も3年後に控えて以前とは多少意識も意味合いも変わってくるのかもしれません。
普段じっくり見られない他の種目の演技を見て団体で応援し応援されるのはいつもの演技とはまた違った雰囲気の中で滑ることができるし、緊張感を和らげてくれるでしょう。
二つに記事を分けてももうこれだけのボリュームになってしまったので、今シーズン導入のルール改正やボーカル曲解禁などについては国別対抗戦の記事で触れられれば記載していきます。
国別対抗戦記事でもまたお付き合いの程よろしくお願いいたします。
0 件のコメント :
コメントを投稿